補助金を活用して事業拡大できるかも⁉中小企業者・個人事業主の方は是非補助金をご活用ください!

補助金

事業を行うためには、いろいろな経費がかかってしまいます。特にスタートアップの企業は事業が軌道に乗るまで様々な経費がかかってしまい、資金繰りに苦労されている方が多いと思われます。

実は地方公共団体が経費を補填してくれる補助金をたくさん準備してくれています。補助金の制度を知っている方が有利になりますので、このブログを読んで補助金に興味を持って頂けたら幸いです。

今回は税理士事務所スプリングが所在している東京都新宿区が定めている、経営力強化支援事業補助金について詳しく説明致します。東京都以外の県や東京都の他の区や市でも同様の補助金の制度がありますので、新宿区以外に法人があったとしても参考にして頂けたら嬉しいです。

1. 補助内容一覧

経営力強化支援事業補助金は中小企業者・個人事業主に対し、新宿区が最大140万円まで経費の一部を助成してくれる制度となっています。

  補助内容 補助額 補助率
1 経営計画等策定支援

合計30万円まで

10/10
2 補助金申請手続き支援
3 販売促進・業態転換支援 4/5
4 インバウンド対応支援
5 人材確保・定着支援
6 IT・デジタル対応支援 令和5年度との合計で
80万円まで
7 設備等購入支援
8 展示会等出展支援 30万円まで

※令和6年度の内容となっています。

2. 対象事業者

⑴法人(中小企業者)の場合

・新宿区内に本店があり、本店と本店登記が同一所在地であること。
※バーチャルオフィス、シェアオフィス、レンタルオフィス、コワーキングスペース等は対象外となります。

・法人都民税、法人事業税を滞納していないこと。

⑵個人の場合

・新宿区内に事業所を有していること。
※バーチャルオフィス、シェアオフィス、レンタルオフィス、コワーキングスペース等は対象外となります。

・住民税、個人事業税を滞納していないこと。

3. 補助内容概要

どんな経費が補助の対象になるかについて1つ1つ説明致します。受けたい支援があるかなって考えながらお読み頂けたら幸いです。

⑴経営計画等策定支援

行政書士・税理士・中小企業診断士等の専門家による経営計画販売計画BCP(事業継続計画)等の策定やコンサルティングを依頼した際に係る経費を新宿区が補助してくれます。

【具体例】
・銀行から融資を受けるためには事業計画の作成が必要で専門家に依頼したい。
・新たな事業を開始するため、販路拡大の方法について専門家に相談したい。
・企業が自然災害や大災害等の緊急事態に遭遇してしまった時に早期復旧できるように、専門家にアドバイスをして欲しい。

経営計画等策定支援の場合には補助率は100%であるため、30万円までの経費でしたら新宿区が全額補助してくれる形になります。

⑵補助金申請手続き支援

専門家による国や地方公共団体が実施する補助金又は給付金等の申請代行等に係る経費を新宿区が補助してくれます。

例えば【事業再構築補助金】【ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金】【小規模事業者持続化補助金】に必要な事業計画書の作成を専門家に支援して欲しいといった場合に活用できます。

申請代行手続きは1件につき24,000円までの補助という上限はありますが、補助率は100%で合計30万円まで新宿区が補助金を出してくれるため是非活用してみてください。

⑶販売促進・業態転換支援

自社商品やサービスの広告や宣伝等の販売促進に係る経費や、新分野への業態転換に係る経費を新宿区が補助してくれます。

【具体例】
・ホームページの作成をしたり、リニューアルしたい。
・検索サイトに自社のホームページを掲載するために、広告掲載費を支払う必要が生じた。
・自社の商品を宣伝するためにチラシ作成を外注したい。
・新分野への業態転換をするためにセミナーに参加したい。

販売促進・業態転換支援に係る補助率は4/5ですが、合計30万円まで新宿区が補助してくれます。

例えばチラシの作成費用に税込金額30万円支払った場合には新宿区が24万円も補助してくれるため、実質負担額は6万円のみになります。事業拡大をご検討中の方は是非活用して頂きたい制度となっています。

⑷インバウンド対応支援

観光や仕事で日本に来た外国人にとっての利便性を向上させるために、看板等の多言語化対応や店舗のトイレを洋式化する際に係る経費を新宿区が補助してくれます。

【具体例】
・メニューや看板を多言語表示に変更したい。
・自社のホームページを多言語で表示されるように変更したい。
・音声自動翻訳機を購入したい。
・飲食業、小売業、サービス業を営む店舗にあるトイレを外国人が使いやすいように洋式に変更したい。

補助率が4/5でほとんどの費用を新宿区が負担してくれるため、日本人だけでなく外国人にもサービスを提供されている法人にとってありがたい制度となっています。

⑸人材確保・定着支援

求職者向けのホームページやチラシの作成に係る経費、人材定着のための職場環境の整備をするためのコンサルティングに係る経費を新宿区が補助してくれます。

【具体例】
・自社ホームページ内に求職者向けのページを新たに作成したいため、ホームページ作成会社へ依頼したい。
・求人用の自社紹介パンフレットを作成したい。
・人材定着のための職場環境を整備するためにセミナーを受講したい。

【注意】
・就職サイトへの掲載費や就職説明会への出展に係る経費は補助金の対象外になります。

⑹IT・デジタル対応支援

パソコン

業務効率化のためのITの導入やデジタル化に係る経費を新宿区が補助してくれます。

【具体例】
・パソコンやタブレットを購入したい(1台につき20万円までが補助の対象となります)。
※パソコンは1事業者につき令和5年度からの通算で2台までしか申請できません。
・Microsoft Office等のソフトウェアを購入したい。
・Zoom等のWeb会議が行えるように社内環境を整えたい。
・勤怠をシステムで管理したい。
・キャッシュレス決済対応の機器や端末を購入したい。

【注意】
・スマートフォンの購入費は補助の対象外となります。

補助率は4/5になっています。例えば税込金額20万円のパソコンを購入した場合には、新宿区が16万円も補助してくれるため実質負担は4万円になります。4万円でパソコンを購入できるなんて非常にありがたいですね。

しかし令和5年度との合計で80万円までしか補助されないため、令和5年度も補助金を申請している場合にはご注意ください。

⑺設備等購入支援

①省エネルギー設備

年間電気消費量削減といったような、省エネルギー性能の高い設備への更新に係る経費を新宿区が補助してくれます。取得から5年以上経過している設備からの更新が対象になります。

新規導入の設備については電気消費量の削減効果が無いため、対象外となりますのでご注意ください。

【具体例】
・店舗の冷蔵庫を新しいものに更新して、消費電力量を削減したい。
・事務所のエアコンを新しいものに更新して、消費電力量を削減したい。

【省エネ設備等の例】
空調設備(エアコン)、冷蔵庫及び冷凍庫、給湯器、ガス温水機器、ガスストーブ、ガスコンロ、換気設備等

②生産性向上設備

業務効率化等の生産性向上に資する設備等の購入に係る経費を新宿区が補助してくれます。

【具体例】
・包装機を導入することで生産性を上げたい。
・食器洗浄機を導入することで、業務を効率化したい。

【生産性向上設備等の例】
食材カッター、包装機、ミキサー、オーブン、食器洗浄機、複合機、シャンプーユニット、電動式ベッド

③補助内容

補助率は4/5となっています。しかし令和5年度との合計で80万円までしか補助されないため、令和5年度も補助金を申請している場合にはご注意ください。

⑻展示会等出展支援

販路拡大を目的とした展示会や見本市等への出展に係る経費を新宿区が補助してくれます。

【具体例】
・展示会等の出展にかかる出展小間料(展示会等で使用するスペースに係る料金をいいます。)
・展示会等の出展にかかる小間装飾費
・オンライン展示会等で使用するコンテンツ制作委託費

【注意】
・過去に出展したことがある展示会等の出展に係る経費は対象外となります。
・自社で企画する展示会等の出展に係る経費は対象外となります。

補助率は4/530万円まで新宿区が補助してくれます。令和5年4/1~令和7年3/31までに支払った経費も補助対象となります。しかし令和6年3月以前に出展を既に終えた展示会等は対象外となりますので、ご注意ください。

4. まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は東京都の新宿区が実施している経営力強化支援事業補助金について詳しく説明致しました。

もちろん新宿区以外にも補助金の制度はありますので、一度あなたの会社が所在している市区町村で実施されている補助金を調べてみることをお勧め致します。

顧問契約を前向きに検討してくださることが前提とはなりますが、ご依頼くださった場合には弊所であなたの会社が活用できる補助金を調べて申請をサポートすることも可能ですので、お気軽にご連絡頂けたら幸いです。

補助金は知っている方が得になる制度となっています。補助金制度を積極的に活用することで、あなたの会社をより発展して欲しいという気持ちからこのブログを記載致しました。

これからも事業を行う上で知っていたら得になる情報をたくさん記載していきたいと考えていますので、是非他のブログの記事もお読み頂けたら幸いです。最後までお読みくださり、誠にありがとうございました。